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藤原伊織『ひまわりの祝祭』たぶん二度目

2012.09.30読了

語弊があるけれど
記憶に残っていた本作よりも「稚拙」。

気取りの強い文体

突然降ってくる若くて美人のヒロイン
の陰に満ちた過去 と 意外な知性
彼女の職業(そう、もちろん娼婦です)

隠遁生活を送る子どもっぽい主人公
しかし知能は高い
彼がかつて幸福に愛し合った妻
今はもういない。

経済界の黒幕である老翁
美しく有能で感じのいいゲイの秘書

ヒロインが扉を開き
黒幕が主人公を導き
主人公は過去の秘密を暴く
血が流れる


**

とてもとても典型的なハードボイルド小説の筋書きですね?
しかしながら、私が即座に連想したのは、一般には
ハードボイルドには分類されないであろうある小説だった。
(大して意外でもないけれど。そもそも有名小説なので、どちらも)
構成があまりに似すぎている。ラストに至るまで。
それともこの両作がハードボイルドの典型を踏襲しているだけなのか?

**

「稚拙」と違和感抱いた点など列挙。

・麻里が出てきて、ラストでああいうふうに絡む必然性が不明瞭
(実際には麻里がいなくても物語はスムーズに展開できる)
(奥さんだけでもヒロインの彩りは添えられると思う。麻里あんまり動いてないし)

・奥さんの選択の必然性が不明瞭。主人公の解釈まで飛躍がある。
(その選択肢以外にも、秘密裏に対応する方法はあったはず)
(そして別の選択のほうが、主人公にとって善だったはず)

・とにかく登場人物が多すぎる。佐藤君もなんなら要らないはず。曽根もなくてもいい。
(アイコン的な人物配置が多すぎる。そのぶん一人当たりの役割が薄い)


→総じて考えると、藤原伊織は本作で
 「ハードボイルドのお約束」を全部やってみようとしたのかなー などと想像する。
これだけ飾りを使わなければいいものを書けないような薄い作家ではない。
たぶん、意図的。

もうちょっと時間をかけて作者の意図を追ってみたい作品。


※ちなみに充分おもしろいです。読み物としては。

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2012.10.01 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 感想

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